定 価:2300円+税
●編集者ノート ペレーヴィンの作品を群像社が日本ではじめて出版したのは今から9年前でした。その頃、日本では、ソ連邦崩壊以後のロシアは、文化的にも英米系のエンターテイメントにおされて、ロシアの現代文学としては見るべきものがないと言われていました。そんななかでたまたま雑誌で見た作品でこの作家を知り、最初の中短編集『青い火影』をとりよせて思わず引き込まれた記憶があります。それをまずは前半部だけ『眠れ』として出し、本国でも単行本化する前の『虫の生活』も即座に刊行決定しました。その後、「本国ロシアでの人気が高まるとともに日本での翻訳が出なくなった」という声も聞かれるような状況のなか、この本の準備中に角川書店から新作の翻訳が刊行。NHK衛星放送「週刊ブックレビュー」でも取り上げられたペレーヴィンへの注目が、ここでまた新たに高まることを期待して、464ページという大作ながら価格もおさえめにしています。是非ご期待ください。
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