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文学賞を受賞しても姿を見せなかった沈黙の現代作家、衝撃のデビュー短篇集

出身国 

 

カバー写真

(帯)

カバーデザイン/寺尾眞紀



物語の中心にいるのは、肉体的にも精神的にも損なわれた男たち。
極度の虚栄心、極度の被害妄想、度し難い破壊衝動、金銭への病的な執着、
信頼の欠如からくる孤立、肥大したエゴからくる傲慢、独我論的世界観……。
それは、存在そのものに根をはった癒しがたい病なのか。

文学賞の授賞式にも姿をみせず、神秘のヴェールに包まれた「謎の作家」、
その沈黙ゆえにすでに伝説となりつつある異端の現代作家のデビュー短篇集。

未知の作家と出会って、未知の衝撃を受ける。
これこそが読書の喜びだろう。
まさにそれを体験できた!
若くして天才と賞賛されながら、
正体を隠したまま姿を消した謎の作家。
その生涯たった1冊の本を、ついに読むことができた!
読まなければ、決して出会えない世界がある。

頭木弘樹 『絶望名人カフカの人生論』編訳者 (帯より)

定 価:1900円 税別

著者ドミトリイ・バーキン
訳者秋草俊一郎 あきくさ しゅんいちろう
ISBN978-4-903619-51-4 C0397
出版年:2015.5
判型:B6変型 頁数:194ページ
シリーズ名:群像社ライブラリー 34
在 庫:アリ
分 野:海外文学(ロシア)

目 次

出身国 …………………………… 9
葉 ………………………………… 25
武 器 …………………………… 67
奈落に落ちて …………………… 73
兎 眼 …………………………… 97
根と的 ……………………………117
測量技師 …………………………147

  訳者あとがき 173

ドミトリイ・バーキン(1964-)
ドネツク州(現ウクライナ)生まれ。七歳のときにモスクワに転居。1989年に雑誌に発表した最初の短編は1991年に英訳のアンソロジーで紹介されて、1993年にはフランスのガリマール社から短編集が刊行された。本国よりも先に国外で評価が高まるなか、1996年にロシアで刊行された短編集『出身国』は同年のアンチブッカー賞を受賞、その後、英語、ドイツ語、イタリア語などの翻訳が相次いだ。職業はトラック運転手で小説家として人前に出ることもなく「謎の作家」と言われ、寡作ながら雑誌に作品が発表されるたびに熱い注目を浴びている。)。

秋草 俊一郎(あきくさしゅんいちろう)
東京大学大学院人文社会系研究科修了。博士(文学)。専攻は比較文学、ロシア文学など。ウィスコンシン大学客員研究員、ハーヴァード大学客員研究員などを経て、現在、東京大学教養学部講師。著書に『ナボコフ 訳すのは「私」─自己翻訳がひらくテクスト』(東京大学出版会)。訳書にジギズムンド・クルジジャノフスキイ『未来の回想』(松籟社)、ウラジーミル・ナボコフ『ナボコフ全短篇』(共訳、作品社)、デイヴィッド・ダムロッシュ『世界文学とは何か?』(共訳、国書刊行会)などがある。



 
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