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過酷な抑留の現実を伝え考える3世代の声

語り継ぐシベリア抑留 体験者から子と孫の世代へ

 

カバー写真



日本の敗戦とともに捕虜としてソ連に連行された
約60万人の日本人らは酷寒の地シベリアで過酷な労働を強いられ
その間に多くの人命も失われた。
帰国まで最長11年を要した抑留者の最終引揚から60年のいま、
抑留の現実を後世に伝えるために3世代の声を集めて記憶の継承を試みる。

定 価:900円 税別

編著者富田武 岩田悟
ISBN978-4-903619-69-9 C0336
出版年:2016.10
判型:B6変型 頁数:112ページ
シリーズ名:ユーラシア文庫 6
在 庫:アリ
分 野:社会問題・戦争

目 次

第一部 体験者は語る
特措法成立後も残る課題――池田幸一/満州を引き回されチタで二年余――山内伊三男/生きて帰って思う戦争の不条理――松本茂雄/キルギス小村収容の全員が帰国――宮野 泰/衣食住とソ連兵の思い出――佐伯剛史/スターリンの無法と日本の棄民棄兵――藤木伸三/日本兵として戦った私は台湾人――呉 正男/肉体の衰弱と老化に耐えて――岡野工治/パンのために餓鬼道に堕ちる――猪熊得郎/遺骨収容二十余年(吉川英治文化賞を受賞して)――遠藤尚次
【ロシア人の回想】人道的援助のバラード――リュドミーラ・コンドラショーワ/仕事熱心な日本人捕虜――P・V・ノマコノフ/怖かった日本人捕虜と会話――L・I・シニヤン
【抑留の報道と伝承】ロシアの抑留資料とマスメディアの責務――白井久也/「シベリア抑留」の取材を続けてきて――栗原俊雄/死亡者名簿に「命」を吹き込む――井手裕彦/小熊英二『生きて帰ってきた男』を読む――池田幸一

第二部 遺族・家族の想い
樺太から大陸に流刑、死亡した祖父――宮田典佳/戦友の手紙で知った父の抑留死――高井光子/短歌に詠み続けた戦友への思い――西岡秀子/音楽の才を収容所で生かした父――梶山達史/飢えのトラウマと手作りロシア料理――浅野真理/ノリリスクの丘に慰霊碑は佇む――渡辺祥子/母の遺言かなえ伯父の埋葬地へ――藤澤知保/
タイシェットの小村に鎮魂のバリトン――古川精一氏の旅

第三部 若い世代の声    
【学生座談会】シベリア抑留――私たちのリアル 
 伊藤麻子・清水裕太・松田美紀・御木淳一郎(司会 富田武)

シベリア抑留Q&A

富田武(とみた たけし)
1945年生まれ。1981年、東京大学大学院社会学研究科国際関係論コース単位取得満期退学、1988〜2014年、成蹊大学に勤務、現在、同大名誉教授。シベリア抑留研究会代表世話人。

岩田悟(いわた さとる)
1984年生まれ。2010年、一橋大学大学院言語社会研究科修士課程修了。2010〜15年、東洋書店に勤務。



 
読者の声

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