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明治の北方領土交渉にからむ暗躍と友情

駐露全権公使 榎本武揚 

カバー写真
三百年の鎖国から目覚めたばかりの日本は海軍中将・榎本武揚をロシアへ派遣した。
両国間で初の特命全権公使となった榎本に託された最大の課題は樺太(サハリン)の帰属をめぐる領土交渉。
わずか六年前には天皇に刃向かって国賊と呼ばれ牢獄に入っていた男が公使であることを傲慢で自尊心の強いロシア皇帝が許容できるのか。
難題が待ち構えるペテルブルグへ向かう榎本が出会った若いロシア人将校は冷徹な外交の世界に心あたたまる友情をよせてくるが……。
旧幕府軍の指揮官から明治新政府の要人へと数奇な人生を送った榎本武揚に惚れ込んだロシアの現代作家が描く長編外交サスペンス。

定 価:1,600円+税

著者 ヴャチェスラフ・カリキンスキイ
訳者藤田 葵(フジタ アオイ)
叢書名群像社ライブラリー 38
ISBN978-4-903619-81-1 C0397
出版年:2017.12
判型:B6変 頁数:240ページ
在 庫:アリ
分 野:ロシア文学・歴史小説

▼目次

 プロローグ 9  
第一章 16  
第二章 41  
第三章 75  
第四章 105  
第五章 132  
第六章 153  
第七章 176  
第八章 211

 ヴャチェスラフ・カリキンスキイ
  1951年にカザフスタンのセミパラチンスクで生まれ、セミパラチンスク教育大学文学部を卒業後、軍務を経て地元の新聞社に勤務。1980年代からはサハリンの新聞社に移ったが2004年から作家活動に入る。2012年にサハリンに居住した実在のロシア人を主人公にした歴史サスペンス『軍団兵』を発表、その執筆の過程で知った榎本武揚の「数奇な運命に感銘」して一気呵成に『アンバサダー――引き裂かれた島』(本訳書の原書)を書きあげて2013年に刊行。現在は本書のもう一人の主役であるベルグを主人公にした大作を執筆中。サハリン在住。

訳者 藤田葵
1982年兵庫県生まれ。東京大学文学部歴史文化学科日本史学専修課程卒、同大学院総合文化研究科国際社会科学専攻国際関係論コース修了。修士(教養)。大学、大学院時代に日露・日ソ関係史を専攻。大学院修了後、コンサルティング企業を経て、現在は農業人材育成企業の代表を務める。
 

読者より


 
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