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明治の北方領土交渉にからむ暗躍と友情

駐露全権公使 榎本武揚 

カバー写真
帝都ペテルブルグで思いのほかロシア皇帝に気に入られ他国の外交官もうらやむほどの厚遇を受けていた榎本武揚であったが、
西郷隆盛の思惑を受けて随行員に加わっている足利書記官の単独行動には不安がつのる。
領土交渉が大きな進展をみせて千島列島を含めた条約締結に向かう一方で、
ロシアとの外交を日本政府内の主導権争いに利用しようとする暗躍が榎本の足元に影をおとしてくる。
榎本の身を案じる若いロシア人将校は我が身を賭して友人を救うべく行動を開始するが……。
外交という異文化間の権謀術数を血の通った人間のドラマとして描くサハリン在住作家の意欲作。

定 価:1,600円+税

著者 ヴャチェスラフ・カリキンスキイ
訳者藤田 葵(フジタ アオイ)
叢書名群像社ライブラリー 38
ISBN978-4-903619-82-8 C0397
出版年:2017.12
判型:B6変 頁数:248ページ
在 庫:アリ
分 野:ロシア文学・歴史小説

▼目次

 第九章 9  
第十章 30  
第十一章 54  
第十二章 71  
第十三章 100  
第十四章 123  
第十五章 148  
第十六章 171  
第十七章 197
 エピローグ 227  

  訳者あとがき 236

 ヴャチェスラフ・カリキンスキイ
1951年にカザフスタンのセミパラチンスクで生まれ、セミパラチンスク教育大学文学部を卒業後、軍務を経て地元の新聞社に勤務。1980年代からはサハリンの新聞社に移ったが2004年から作家活動に入る。2012年にサハリンに居住した実在のロシア人を主人公にした歴史サスペンス『軍団兵』を発表、その執筆の過程で知った榎本武揚の「数奇な運命に感銘」して一気呵成に『アンバサダー――引き裂かれた島』(本訳書の原書)を書きあげて2013年に刊行。現在は本書のもう一人の主役であるベルグを主人公にした大作を執筆中。サハリン在住。

訳者 藤田葵
1982年兵庫県生まれ。東京大学文学部歴史文化学科日本史学専修課程卒、同大学院総合文化研究科国際社会科学専攻国際関係論コース修了。修士(教養)。大学、大学院時代に日露・日ソ関係史を専攻。大学院修了後、コンサルティング企業を経て、現在は農業人材育成企業の代表を務める。
 

読者より


 
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