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政治に芸術を変えさせない

マイヤ・プリセツカヤ 〜闘う舞姫とその時代〜

 

カバー写真


20世紀を代表するプリマにつきまとう国家権力の影。
幼いころ父は人民の敵として逮捕されて密かに処刑され、母も収容所送りになり親戚に預けられたプリセツカヤ。
バレリーナになった後も治安組織に監視され芸術活動に横やりを入れられながら、バレエにかけるエネルギーで自立の道を貫いた女性の歩みを同時代のソ連を体感したジャーナリストが浮き彫りにする。

定 価:900円 税別

著者高山智
ISBN978-4-903619-94-1 C0322
出版年:2019.2
判型:B6変型 頁数:112ページ
シリーズ名:ユーラシア文庫 11
在 庫:アリ
分 野:外国歴史・芸術

目次
   プロローグ 政治と芸術の狭間で
第1章 出会い――招かれたソ連文化人たち

日本大使公邸での小宴/コスイギン前首相令嬢とプリマ・バレリーナ/コスイギンとブレジネフ/文化統制への不満

第2章 大粛清の突風、吹き散らされた一家
独裁者死してなお恐怖感/隠された父の銃殺/母も強制収容所へ/孤児院送りを免れたマイヤ/母の減刑と再会

第3章 歯止めを失った「人民の敵」探し
スピッツベルゲン島でのデビュー/父が呼び寄せた「片腕」/苛立つスターリン/「真昼の暗黒」モスクワ裁判/スターリンのトロツキー憎悪/禍い招いた伯父の里帰り

第4章 抑圧・差別と闘う「白鳥」
女性でただ一人、「反スターリン」書簡に署名/マイヤの舞を所望した毛沢東/KGBの尾行/米国公演にはなぜ行けたのか/ケネディ一家との出会い

第5章 あなたは白鳥? それともカルメン?
「白鳥の化身」神話の陰で/アンドロポフ議長下のKGB/文化相フルツェワvs「カルメン」マイヤ/なぜ亡命しなかったのか  

第6章 さようなら、ボリショイ
芸術監督グリゴローヴィチとの確執/ミュンヘンで知った「八月クーデター」

エピローグ 栄光と心労の晩年

高山智(たかやま さとし)
1937年、新潟市生まれ。1961年、早稲田大学第一政治経済学部新聞学科卒業後、朝日新聞入社。1972年、ブルガリア国立ソフィア大学でロシア語研修。1978年から1983年までモスクワ特派員。帰国後、調査研究室を経て論説委員。退社後、2007年まで中部大学国際関係学部教授。著書に『モスクワ特派員』(朝日新聞社)、『転換期の日ソ関係』(教育社)、共著に『革命60年のソ連』、『ペレストロイカのソ連』(いずれも朝日新聞社)、『グローバル・クライシス』(風媒社)ほか。



 
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