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第4回小野十三郎賞(大阪文学協会主催、朝日新聞社共催)特別賞受賞
闇を抜けて来た詩の言葉を読むための道案内
マンデリシュターム読本
 
カバー写真

20世紀はじめのロシア詩の世界に鮮烈な姿を刻み込みながら、
社会主義建設の進行とともに時代のはざまに追い込まれていく詩人マンデリシュターム。
生まれついての少数派と言われる詩人が、
詩の言葉によって生きたことで、反社会的・反時代的とみなされたのだとすれば、
詩人に加担しようするするものはみな、
 ただ繰り返しその言葉を読むしかない。

★『神曲』の世界を詩として楽しみ、味わい尽くした「ダンテについての会話」を全文収録。

定 価:3,000円+税

著者中平耀(ナカヒラ ヨウ)
ISBN4-905821-09-6 C0098 
出版年:2002.1
叢書名:ロシア作家案内シリーズ
判型:四六判フランス装
頁数:496ページ
在 庫:アリ 
分 野:ロシア文学・作家案内
▼目次(著者について/マンデリシュタームについて)


 
 


小野十三郎賞選評より

辻井喬氏
○選考の間にも中平耀氏の圧倒的な重量感を持った『マンデリシュターム読本』の存在が選者の意識のなかに作用していたように思う。今年は一冊だけを対象にという事務局側の考えを、選者全員の要請で詩集と論評集に変えてしまったのは、各人にこうした判断があったのである。

荒川洋治氏
○詩論評書では中平耀『マンデリシュターム読本』に話題が集中した。精緻な鑑賞と批評は、現実をもつすべての人に向けられていた。詩を愛する人の思いが伝わってきた。詩論というものを本来のひろがりのなかで見るとき、この書物の価値は明らかである。

石川逸子氏
○これまで片鱗しかわからなかったマンデリシュタームの生涯と作品を、本格的に、愛情をこめて、かつ冷静に紹介し、いま詩を書くことの意味もそっと教示してくれている中平耀『マンデリシュターム読本』が群を抜いた労作だった。

金時鐘氏
○これほどまでも一人の詩人の軌跡、痕跡を明かせるものか、と舌を巻き、ロシア十月革命に自己の世界観の基調を見て取ってきた一人として、全体主義の無慈悲さに今更ながら鳥肌だつ思いを噛みしめた。マンデリシュタームはまさに、ロシア革命端境期の、神が使わしめた悲嘆の権化であった。詩人でありつづけることの、仮借ない検証をこの本に見た。

倉橋健一氏
○『マンデリシュターム読本』は、ここで私の考える詩論とはちょっとちがう評伝風のもの。だが特別賞に異論はない。むしろ、私たちが特別賞としてそこにこめたメッセージがうまく届けばいいと心から願う。
 

読者より




 
読者の声

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