群像社ロゴ     群像社ロゴ  


ウクライナ文学がドン・ジュアンの物語に新たな命を吹き込む

石の主(あるじ) Камiнний Господар
カバー写真


ウクライナの紙幣にも描かれる西ウクライナ生まれの詩人が
モーツァルトやバイロンほか多くの作家が題材にしたスペインのドン・ファン伝説を戯曲化。
進歩派知識人の両親のもとで幼少期からウクライナ語の教育を受け、転地療養を通じてヨーロッパ各地の文化を吸収して十を越える言語を習得した女性作家が
世界文学における強いヒロインの系譜に連なる晩年の作品でウクライナ文学に輝きを与える。

定 価:1700円 税別

著者レーシャ・ウクライーンカ
訳者:法木綾子
ISBN978-4-910100-30-2 C0397
出版年:2023.5
判型:B6変型 頁数:176ページ
シリーズ名:群像社ライブラリー 46
在 庫:アリ
分 野:戯曲/ウクライナ

カバーデザイン/寺尾眞紀



【主な登場人物】
騎士団長(ドン・ゴンザゴ・デ・メンドーザ)
ドンナ・アンナ
ドン・ジュアン(*)
ドロレス
スガナレル(ドン・ジュアンの従僕)

*ここではスペイン語ではなく、フランス語の発音の「ジュアン」の名が用いられる、そのわけはそれが世界文学の長年の伝統だからである。まさにその同じ理由から、「ドンナ」というイタリア語の形が用いられる。(作者註)

レーシャ・ウクライーンカ
(1871ー1913)
タラス・シェフチェンコ、イワン・フランコと並び称されるウクライナ三大詩人の一人で、作家、翻訳家、文芸評論家、社会活動家としても知られる。西ウクライナのヴォルィーニ県に生まれ、進歩的知識人で法律家、社会活動家の父と、作家、民俗学者、女性解放運動家の母のもとでウクライナ語の教育を受けた。9歳で最初の詩を書き、13歳頃に「レーシャ・ウクライーンカ」の筆名を使いだした。幼い頃から病いに悩まされ、ヨーロッパ各地で転地療養をしながら文化や歴史を吸収し、語学の才覚も目覚ましく習得した言語は十を越える。腎結核のため42歳で逝去、今はキーウの墓地に眠る。主な作品に故郷ヴォルィーニの豊な自然を背景にウクライナ古来の民話や民謡を駆使した劇詩『森の詩
(うた)』(1911)がある。

訳者 法木綾子(ほうき あやこ)
翻訳家。訳書にブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』、ヴォズネセンスカヤ『女たちのデカメロン』(ともに群像社)、デリューシナ『タチアーナの源氏日記』(TBSブリタニカ)、ルキヤネンコ『ナイト・ウォッチ』、ルキヤネンコ、ワシーリエフ『デイ・ウォッチ』(ともにバジリコ)などがある。

 



 
読者の声

群像社の書籍に関するご感想をinfo@gunzosha.comまでお寄せください。 


Copyright (c) GUNZOSHA Publishing Co., 2000 All Rights Reserved.
1-5-17-32, 113-0033, Tokyo, JAPAN TEL/FAX 81-3-5803-9515
##### info@gunzosha.com #####