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プラトーノフの新たな一面が光る作品集

ポトゥダニ川  プラトーノフ短編集    РЕКА ПОТУДАНЬ
カバー写真


戦争が終わった。兵士だった若者は父がひとりで暮らしている故郷の家に帰り息子に戻った。戦争のあとの人びとは、川は、彼の目にどのように映ったのか。以前と同じように生きていけるのか(「ポトゥダニ川)。
まわりの大人からも子どもからもばかにされ、からかわれてばかりの男の秘められた聖なる魂、子沢山の貧しい家を支えようとがんばる七歳の長男、身近な自然と謎めいた伝説の正体を知りたがる男の子を描いた掌編3作と、
その後のプラトーノフ作品のモチーフがすべてつまっていると評された不思議な世界が繰り広げられる「たくさんの面白いことについての話」。
読む者をしずかに包み込み、プラトーノフの新たな一面が光る小さな作品集。

定 価:1800円 税別

著者アンドレイ・プラトーノフ
訳者:正村和子・三浦みどり
ISBN978-4-910100-31-9 C0397
出版年:2023.6
判型:B6変型 頁数:232ページ
シリーズ名:群像社ライブラリー 47
在 庫:アリ
分 野:小説(ロシア)

カバーデザイン/寺尾眞紀



【目次】
ポトゥダニ川
ユーシカ
セミョーン 過ぎた時代の物語
鉄ばば 
たくさんの面白いことについての話

  訳者あとがき

アンドレイ・プラトーノフ Андрей Платонов
(1899-1951)
ロシア中部のヴォローネジ市近郊の労働者の家庭に生まれ、家計を助けるため若い頃から学業のかたわら仕事をしつつ詩も書いていた。1917年の革命後の国内戦では赤軍に勤務、その後、電気工学の技師として地元の灌漑事業にも心血を注いだ。1920年代から小説を書きはじめ次第に注目されるようになったが1930年の『疑いを抱くマカール』が反革命的と批判され、その後作品の発表が困難になり、一人息子が粛清の犠牲になるなど公私ともに多難な日々を送る。第二次大戦中は従軍記者をつとめ、その後もさまざまな作品を書いて発表の可能性を探るが不遇なまま生涯を閉じた。スターリン死後の「雪どけ」後に作品が出版されペレストロイカ以降、20世紀文学に特異な存在感を見せる作家として一気に評価が高まった。代表作に『チェヴェングール』、『土台穴』、『秘められた人間』『ジャン』など。

訳者 正村和子(まさむら かずこ)
ロシア語通訳・翻訳家。訳書にニーナ・アナーリナ『私のモスクワ、心の記憶』(群像社)がある。
訳者 三浦みどり(みうら みどり)
ロシア語通訳・翻訳家。アレクシエーヴィチの著作の翻訳ほか訳書多数。2012年没。

 



 
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