イサーク・バーベリ

Бабель,Исаак Эммануилович
(Babel', Isaak Emmanuilovich)

1894年、ユダヤ人商人の子としてオデッサに生まれる。若くして作品を書き始め、革命後赤軍の従軍記者などを経験した後本格的な作家活動にはいった。『騎兵隊』『オデッサ物語』としてまとめられた短編群はジイド、ヘミングウェイなど第一次大戦後の欧米の作家たちからも絶賛された。霧のたちこめるペテルブルグに代表されるロシア文学のイメージとは対照的に太陽の街オデッサから生まれたバーベリの文学はユダヤ的伝統の枠を越え、ショイスやニーチェにも共通する世界として高く評価されている。1939年にスターリンのソ連で行われた粛清により逮捕され、翌40年に銃殺刑に処せられた。